平成２０年７月１日
セリングビジョン株式会社

　　去る6月27から28日まで、当社北京事務所長・張晶磊は上海で開催された「現代言語学理論及びビジネス中国語教育国際シンポジウム」に招かれて参加いたしました。中国全土の中国語教育専門家及び日本、米国、豪州からの発表とともに、当日の午後及び翌日には具体的なテーマに沿って中国語教育・研究者のワークショップも開催され、出席いたしました。多くの優秀な中国語教育の教授陣や日本一橋大学や米国フロリダ大学の方々と懇親を深めることができ、最新の中国語教育の課題や改善点などを知り、有意義でした。セリングビジョンも日本でビジネス中国語の遠隔教育やビジネス中国語の検定（BCT）及びビジネス中国語教育用テキスト、模擬問題集の出版の主要メンバーとして、中国語教育に対する志と情熱をもって、普及・啓蒙活動を積極的に展開しております。
　　今回の会議の主催者は、上海財経大学、一橋大学、フロリダ大学といった中国語教育の先端を走っている大学です。特に上海財経大学は、ビジネス中国語の検定（BCT）に関して、中国の南部地域では、2007年と2008年までの実績で受験者が最も多いことで著名です。会議の初日に、ビジネス中国語研究センターの開所式も行いました。

１　日時、場所

2008年６月２７日（金）、２８日(土)
上海財経大学

２　主催者

上海財経済大学、日本一橋大学、米国フロリダ大学

協力

上海財経済大学国際文化交流学院
上海財経大学ビジネス中国語研究センター

助成

中国教育部（日本の文部科学省に相当）言語文字信息管理司
中国教育部語言文字応用所

３　 会議内容についての報告

　　２日間の会議で参加者は約１００名。中国国内の２１校の大学のほかに、国家語言文字管理委員会（李宇明副主任）、世界中国語協会（陸倹明会長）、教育部語言文字応用所（姚喜双所長）、日本一橋大学坂井洋史教授をはじめとする教授陣（５名）、米国フロリダ大学の屈承熹教授をはじめとする教授陣（４名）及び当社北京事務所の張晶磊代表（当社は唯一の参加会社）が参加しました。

　　会議期間中に40編の論文が発表されました。BCTに関する発表は下記の通りです。

１	海外におけるビジネス中国語市場の定量分析	（上海財経大学　王恵玲教授）
２	ビジネス中国語の文章の連関性	（米国フロリダ大学　屈承熹教授）
３	ビジネス中国語教育法	（上海財経大学　徐　巍博士）
４	ビジネス中国語は特殊集団の媒介の言語となれるか	（日本一橋大学　糟谷啓介教授）
５	ビジネス中国語試験（BCT）のヒヤリングテストから技能訓練を考える。	（上海財経大学　姚宏強先生）
６	ビジネス中国語試験（BCT）の成績分析	（上海財経大学　周　虹先生）
７	ビジネス中国語の教育及びその実践	（米国コロンビア大学教授　劉楽寧教授）
８	ビジネス中国語会話の基本的な特徴について	（北京語言大学　張　黎教授）
９	ビジネス中国語教育内容について	（外研社中国語支社　彭冬林社長）
１０	ビジネス中国語会話の接続方式及び教授方における意義	（上海財経大学　卢恵恵先生）
１１	ビジネス中国語単語の比喩の研究及び教授方における意義	（上海財経大学　公維同先生）

　　当社の張晶磊代表は、日本におけるBCTの普及について、説明いたしました。
　　今回の会議のメインテーマはビジネス中国語の教育についてです。下記の10点で、ビジネス中国語の教育及び検定に沿って、討論が行われました。

１．ビジネス中国語教育についての必要性について

特徴のあるビジネス中国語教育が必要となってきた。

２．ビジネス中国語とは何か。

ビジネス活動全般にわたってのビジネス活動を満たすための中国語

３．ビジネス中国語自身の特徴とは。

中国語になかでも非常に特徴があります。特に会話および書面でその特徴が際立っている。

４．ビジネス中国語教育段階について

初級中国語の勉強が終わってからビジネス中国語の学習を開始。

５．ビジネス中国語の教育と初級中国語教育との関係

相互依存関係にある。

６．ビジネス中国語教材の開発について

ビジネス中国語の普及の必要性からみて、急務となっている。特に社会人を対象にするテキストの開発が重要である。

７．ビジネス中国語教育方法について

教育内容、語学環境づくりの教育、語学の役割教育、テーマ別教育といった５つの相互交差の教育方法を重視。

８．ビジネス中国語の教育方針の策定

海外での普及にあたっての研究調査が必要。

９．ビジネス中国語の文化性について

ビジネス中国語の教育には、中国文化の取り入れは不可欠である。

１０．ビジネス中国語教育と中国語基礎教育との関係について

今後の研究分野であり、多くの研究成果を期待している。

（盛況のBCT関係の上海国際シンポジウムがスタート）

以　上